最近は、雨が一週間ほど続き、どんよりした曇り空がほとんどで、そろそろカラッと晴れた青空が恋しくなってきた。オーロラの活動も活発になり、フェアバンクスやイエローナイフでは、夜空を踊るような強いオーロラが出ている中、こちらは天候に恵まれず、非常に歯痒い思いでいっぱいである。
そんな中、ツアー中に「オーロラはいつ見れますか?」という質問を受ける。お客様の疑問に答えられないようでは、ガイドとして勉強不足であり失格である。という理念のもとに日々の勉強に取り組んでいる自分にとって、この質問は非常に厳しい。なぜなら、誰もわからないからだ。もちろん、オーロラ予報は出ているが、予報に反して出なかったり、突如出てくることもあり、気分屋そのものである。
「いつ見られるか分からないからこそ、自然は面白いですし、魅力的ですよね。」と月並みの言葉であるが、爽やかに伝えることにしている。だが、内心は1秒でも早く出てきてほしい。
オーロラを出待ちしている時は、自分の撮影してきた動物写真を使ってプレゼンテーションをしながら過ごしているが、反応は上々。多くのお客様が自分の写真を通して、動物に興味を持ち、また新たに他のお客様との会話が生まれ、人と人とを結ぶ橋渡しとなってくれる。撮影時のエピソードや動物の説明を、目を輝かせて興味深く聴き、野生動物の魅力について盛り上がっている姿を見るのは、本当に嬉しい。帰る時には、様々な感想や期待の言葉をかけていただき、それがまた、撮影へのモチベーションと変わる。