つい2日前に、イエローストーン国立公園の東ゲートの冬季通行止めが解除されました。自分の住んでいた町からでは、少々遠回りになりましたが、この東ゲートの近くの山々がお気に入りでよく通ったものです。
この時期のイエローストーンは、山の斜面や、標高の高い盆地にはまだ残雪が見られたり、一方で春を告げるタンポポや暖かい日差しが降り注いだりと、同じ公園内でも様々な景観を楽しむことができます。
春先に、雪がまだ残る山の斜面を、餌を求めて歩き回るグリズリーの雌を見つけてのんびりと観察していました。ひたすら雪に鼻を付けながら歩き回り、時折、根や虫を発見し食べる姿は、シカなどを襲って食べる獰猛な肉食動物の一面をみじんも感じさせないほどの地味な光景です。そんな地味な一面も、グリズリーにとって典型的な採餌行動ですから、見逃すわけにはいけませんね。
そんな雌のグリズリーも、雪の残るエリアを越え、タンポポなどが咲き乱れていたエリアに差し掛かった途端に、文字通り飛び跳ねながら走り、緑の上を転がったり、水たまりに飛び込んだりと全身で春を感じているように見えました。
やはり、春はどの動物にもうれしい季節のようです。